どーも、コーヒー大好きIndoです。
本日は、コーヒー豆の中でも最高品質な豆となる、「アラビカ種」のより細かな品種について説明していきます。
「アラビカ種って何だろう?」と思った方は、 コーヒーの種類「アラビカ種とロブスタ種」 という記事をお読みください。
スペシャリティコーヒーでは、「シングル・オリジン」と言って、国、地域、農園、品種、等級を明確にしています。
その中で、「品種」は焙煎濃度の次と言ってもいいくらい重要な要素です。
お米でいうところの、「コシヒカリ」か「あきたこまち」か、という違いです。
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どんな種類があるの?
本当にたくさんの種類がありますが、スペシャリティコーヒーでよく聞く品種を、書籍をもとに、Indoの独断と偏見で9種類ほど紹介します。
① ティピカ
② ブルボン
③ ムンド・ノーボ
④ ゲイシャ
⑤ カトゥーラ
⑥ カトゥアイ
⑦ パーカス
⑧ マラゴジッペ
⑨ パカマラ
① ティピカ
最も古くから栽培されてきた品種を「ティピカ」といいます。
エチオピアなどで栽培されています。
これが、アラビカ種のおおもとです。
その他の栽培品種は、すべてこの「ティピカ」の突然変異や交配によって生まれています。
カップに注いだ時の風味が優れています。
② ブルボン
ティピカが、マダガスカル島の東にあるブルボン島(現レユニオン島、フランス領)に持ち込まれて、そこで突然変異して生まれた品種です。
収穫量はティピカよりも多いです。
味は、特有の甘みがあります。
完熟のコーヒーチェリーは、赤、黄色、時にはオレンジになることがあります。
たまに、「イエローブルボン」といった豆の種類を見ることがあると思いますが、これは「完熟実の色が黄色のブルボン種」という意味です。
③ ムンド・ノーボ
ティピカとブルボンの自然交配種で、1940年代に、発見されたブラジルの地名にちなんで名づけられました。
生産性が比較的高く、耐久性があり、病気にも強いです。
ブラジルによくある標高1000~1200メートル程度の比較的標高の低い地域でもよく育ちます。
④ ゲイシャ
エチオピア西部にある町の名前にちなんだ品種で、「Geisha」「Gesha」などとアルファベット表記があります。
これが、コスタリカ、そしてコスタリカからパナマへと伝わりました。もともとは、さび病耐性種として運ばれました。
日本の「芸者」をイメージする人も多いですが、全く関係がありません。ただ、日本人としては覚えやすいですね。
そして、ゲイシャといえば「パナマ エスメラルダ農園」があまりにも有名です。
2004年にこちらの農園が、ゲイシャを品評会に出したところ注目され、人気に火が付きました。爽やかな香りと、レモンのような酸味といった特徴を持っており、この個性が評価され、高値で落札されました。
2005年,2006年と続けて落札額が更新され、2007年には、130米ドル/重量ポンドにまで達しました。
なんと、一般的なコーヒーの100倍近い価格というから驚きです。
この話をそっくりそのまま受け止めると、コンビニで1杯100円のコーヒーが、1杯10,000円、ということになります。まじか。
現在は、中南米を中心に、ゲイシャ種が栽培されており、ここまで高くないゲイシャ種が飲めます。
私が飲んだパナマ産のゲイシャは、1杯1000円でした。
安い(のか?)
⑤ カトゥーラ
1937年にブラジルで発見された、ブルボンの突然変異種で、比較的生産性が高いです。
実が多くなりすぎて枝枯れが起こることもあります。
コロンビア、中米で特に人気の品種ですが、ブラジルでもよく見られます。
樹高が高くならない矮性もしくは半矮性種で、手摘みに人気です。
カップに注いだ時の風味が高く評価されています。
標高の高い産地のもののほうが、品質が高いとされていますが、その分収穫量は減ります。完熟実は赤または黄色があります。
こちらの豆も、近年の品評会で上位に来ることが多いです。
普段のコーヒーのイメージとは異なる華やかな香りが特徴的です。
⑥ カトゥアイ
1950~60年代に、ブラジルのカンビナース農業試験場(IAC)が開発した、カトゥーラとムンド・ノーボの交配種。
カトゥーラの矮性とムンド・ノーボの生産性・耐久性を掛け合わせています。
⑦ パーカス
1949年、エル・サルバドルのパーカス家によって発見された、ブルボン種の突然変異種。
赤い完熟実のなる木は、樹高が低く、収穫しやすいそうです。
カップに注いだ時の風味は、ブルボン種に似て良質だと言われています。
⑧ マラゴジッペ
マランゴジッペというところもあります。
ブラジルで発見されたティピカの突然変異種です。
大粒で見栄えが良く、エレファントビーンなどと呼ばれています。
⑨ パカマラ
1958年にエル・サルバドルで開発された、パーカスとマラゴジッペの交配種です。
マラゴジッペのように種子などが非常に大きいです。
独特の味わいは好意的な評価されることが多いです。チョコレートや果物のような味ですが、ニンニク、ハーブ、玉ねぎのような野菜の味もあります。
その他
エチオピアの農園では、野生種を栽培していることもあるため、栽培しながら知らず知らずのうちに突然変異や自然交配が進み、我々の知らない品種が誕生しています。
エチオピアのコーヒーは、「フローラル」な香りがします。
この豆の多様性が、エチオピア産にしかない複雑な香味を作り上げていると考えると、ロマンを感じますね。
産地によって、栽培されている種類が異なります。そのため、よく産地で議論しがちですが、実は品種の違いでその国の風味が決まっているかもしれません。
今度は、「どの品種なのかな?」という観点でコーヒー豆を見てみてください。
新たな出会いがあるかもしれません。
素敵なコーヒーライフを。
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